福島県飯舘村で「ふるさと住民票」第1号交付!!

「飯舘村に、関わる人を増やしていこう」

福島県飯舘村で「ふるさと住民票」第1号交付

 

 福島県飯舘村は、4月から「ふるさと住民票」を始めます。これは、村外から村づくりやその応援をしてくれる人(=関係人口)を増やすしくみです。
 3月10日には、飯舘村「ふるさと住民票」の記者説明会と第1号交付式を行いました。

 当日は、飯舘村村長の菅野典雄氏、飯舘村「ふるさと住民カード」のデザインを作成し、「日本再発見塾」の呼びかけ人でもあるイラストレーターのわたせせいぞう氏、飯舘村「ふるさと住民票」の企画、運営に協力する構想日本代表の加藤秀樹が出席しました。

 第1号交付対象者として、元飯舘村民であり現在は福島市に在住する佐藤道子氏、現在は飯舘村復興アドバイザーであり前原子力規制委員会委員長の田中俊一氏、飯舘村でカボチャ饅頭の開発等の活動を進めてきた福島大学の学生4名(2017年度に飯舘村と福島大学が協力協定を締結)、ふるさと住民票のカードデザインを作成していただいたわたせせいぞう氏の計7名に「ふるさと住民カード」が交付されました。

飯舘村「ふるさと住民票」は、各地の生活や文化から日本の魅力を改めて見出す活動をしている「日本再発見塾」(呼びかけ人代表:黛まどか(俳人))が協力しています。

★3月12日より飯舘村「ふるさと住民票」の申込受付が開始
制度内容については、こちらの投稿(「福島県飯舘村が「ふるさと住民票」を開始!」)をご覧ください

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以下、説明者およびふるさと住民カード交付対象者の主な発言です。

 

菅野典雄(福島県飯舘村 村長)
  • これからは村外に住所を移した人も、もともと村外の人も、もちろん村に戻った人もみんなで力を合わせて村づくりをしていきます。多くの村外の人に「ふるさと住民票」を持っていただき、応援団になってもらうことは本当に心強いです。
  • 飯舘村に「ふるさと納税」をしていただいた人が多くいます。そういった人たちにも「ふるさと住民票」を持っていただき、飯舘村と様々な関わり方ができるようにします。
  • これからの復興にもいろいろな課題があります。今後は「ふるさと住民」になった人に、そうした課題に対して提言をいただいくなど、これからの村づくりに参加してもらえるような機会を提供できればと考えています。
  • 多くの人に「ふるさと住民票」を持ってもらい「飯舘村のふるさと住民だよ。」と思ってもらえれば、これからの飯舘村づくりの糧になります。

 

加藤秀樹(構想日本 代表)
  • 日本全体としては人口が減っていきます。それに対して各自治体は企業誘致や子育て支援、医療支援などで人を呼び込もうとしていますが、これでは自治体間の人口の奪い合いになってしまいます。ふるさと住民票は、そうした人口の奪い合いではなく、「関わる人」を増やしていこうとする取組みです
  • 今、日本人の暮らし方が多様化しています。例えば、今は東京に住んでいるが親の介護のために月に何回か地元に帰らないといけない人。仕事でいろんな場所と関わりを持つ人。複数の地域で暮らす人。「ふるさと住民票」はこうした人たちに、関わりの深い場所や想いが強い場所の「ふるさと住民」として、まちの応援団になってもらいます。
  • 関わる人(関係人口)」を増やしていこうという動きが全国で出てきたことから、総務省では2016年12月から2018年1月にかけて「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会」を実施してきました。この検討会では、「関係人口」を増やす動きを後押ししていこうという報告書が出されています。

 

わたせせいぞう(イラストレーター)
  • 若い家族を中心にして、背景は飯舘村の花でいっぱいにしようと思いました。花は毎年、咲きます。その毎年という普遍さがとても大切であり、その普遍の中に幸せがあると思っています。そういった思いを持って、この絵を描きました。この「ふるさと住民票」を多くの方に持ってもらい、飯舘村と関係を持ってもらえればと思います。

 

 

佐藤道子(元村民、現在は福島市在住)
  • 飯舘村には約25年間住んでいました。引っ越してしまいましたが、飯舘村は大好きな村です。これからも、もっともっとみんなに愛される村になってほしいなと思います。皆さんよろしくお願いいたします。

 

 

田中俊一(飯舘村復興アドバイザー、原子力規制委員会前委員長)
  • 自宅がある茨木県ひたちなか市と飯舘村を月のだいたい半分くらいを行ったり来たりする生活をしています。飯舘村の大自然と、飯舘村がもたらしてくれる自然の恵みを堪能したいと思っています。飯舘村の本当の良さ、食べて楽しんで、見て楽しむために「ふるさと住民票」を活用したいです。

 

 

福島大学 学生
  • これまで1年間、飯舘村の村民に協力をいただきながら活動してきました。今回、「ふるさと住民票」をいただけて大変光栄です。ありがとうございます。

 

 

 

◇飯舘村「ふるさと住民票」の申し込み

飯舘村は、3月12日(月)より「ふるさと住民票」の申込受付を開始しました。

飯舘村ホームページ及び飯舘村役場総務課窓口で配布する申し込み用紙により申込むことができます。
ふるさと住民」の登録料は無料です。

飯舘村ホームページ:http://www.vill.iitate.fukushima.jp/soshiki/1/3238.html

 

参考:ふるさと住民票とは

  • ふるさと住民票」とは、災害などで他市区町村へ避難・移住している人だけでなく、町の出身者、ふるさと納税を行った人、複数の地域で居住している人、住民登録をしていない学生など、その自治体に実際に住んでいない人にもまちのことに関わってもらおうという仕組みです。菅野村長はじめ8自治体の首長らが呼びかけ人となり、2015年8月に提案されました。
  • 具体的には、実施自治体に申請すると自治体から「ふるさと住民カード」が発行され、その自治体の「ふるさと住民」になります。自治体が「ふるさと住民」にどんなサービスを提供するかは自治体毎に異なりますが、たとえば広報紙などの送付、公共施設の住民料金での利用、アンケートやパブリックコメントへの参加などです。同時に「ふるさと住民」に町の応援団になってもらい町の活性化にいかそうという趣旨です。誰を対象にするか、ふるさと住民票登録者がどんな交流、参画をするかなども自治体が自由に決めます。
  • 参加自治体同士がそれぞれの取組を共有するための相互交流や、「ふるさと住民票」実施自治体全体での情報発信、PRのために、一体感を出すべく「ふるさと住民カード」の右半分は全ての自治体で共通です。左半分はふるさとを想起させる物事を自治体が自由に決めてデザインします。
  • 2018年2月現在、鳥取県日野町、香川県三豊市、三木町、徳島県勝浦町、佐那河内村の5自治体で実施されており、約700名がこれらの市町村の「ふるさと住民」として登録しています。
  • 政策シンクタンク「構想日本」(代表:加藤秀樹)が、「ふるさと住民票」の実施自治体間の連絡や全体の情報共有を担っています。

 

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◇問い合わせ先

▼飯舘村「ふるさと住民票」の内容や申し込み方法などについての問い合わせ

 担当:飯舘村総務課企画係

 〒960-1892 福島県相馬郡飯舘村伊丹沢字伊丹沢580番地1

 Tel:0244-42-1613

 

▼その他、「ふるさと住民票」についての問い合せ

 担当:構想日本 伊藤/田中/永由

 TEL:03-5275-5607 E-mail:info@kosonippon.org

 http://www.kosonippon.org/